中学生の戦争・平和・原爆禁止への思い
若い“語り部”さん 誕生!?

 今年が被爆80年・終戦80年の節目の年ということもあり、それらを次世代に語り継ぐ“語り部”に光が当たっています。
 そんな折り、区の平和祈念事業である中学生の長崎派遣報告書(写真)に目を通しました。この報告書には、各中学校代表1名、計7名の中学生の戦争と平和や原水爆禁止への熱い思いが語られています。

 中学生たちは、長崎で平和祈念式典への参加、原爆資料館の見学、被爆者から体験談を聞く等、原爆の実相にリアルに触れてきました。事前の学習では東京大空襲についても体験者から話を聞いています。
 中学生たちの長崎での感想は、「人生を変える最高の経験」「自分の将来に生かしていきたい」として、「二度と戦争を起こしてはいけません」「もし戦争が起きそうになった場合は、絶対に反対する」等、率直な“若い感性”にあふれるものです。
 そして今回の経験について「風化させないことが大切」との思いから、「原子爆弾の恐ろしさを伝えていきたい」「たくさんの人に平和を伝えていきたい」「学んだことを一生忘れずに、たくさんの人たちに伝えたい」と、自らが新しい“語り部”であるかのような思いが綴られています。
 報告書は、各学校での報告会や事後学習会を終え、中学生たちが「7ヶ月前とは比べものにならないほど成長していました」と締め括っています。
 平和祈念事業が果たしている平和教育の大切さを再認識しました。同時に、この事業は現在、長崎と広島を交互に訪問していますが、事業の意義を考えれば毎年双方を訪問する等、規模を拡大することが求められます。

カクサン