住み続けたい区にするなら “安心・安全な台東区に”

 台東区に住み続けたいという区民は、この10数年7割台後半で推移していましたが、2年前に実施された区民への意識調査では8割を超えました。この結果を保持するためには何が必要なのでしょうか。
 その時の調査では、「台東区に住み続ける上での改善点」の第1位に、区民は「災害や犯罪に対して安全・安心が確保されること」(32.3%)を挙げました。続くのが、「良好な住宅環境」・「満足な医療」(共に27.8%)です。
 その背景の一つとして考えられるのは、「日常生活での治安の状況」という設問への回答が、4年前の調査と比較すると別表(1)のとおり「不安を感じない」が10ポイント以上減少し、「不安を感じる」とほぼ半々になっていることです。
 実際、区内の刑法犯認知件数は、コロナ禍で減少しましたが、その後3年連続増加していました。
 昨年は、別表(2)のとおり少し減少しましたが、大きな社会問題になっている特殊詐欺が区内の全警察署管内で増加し、47件発生しています。また、昨年発覚した浅草警察署管内の幼児・親族の連続殺人事件も“安心して住み続けられる台東区”という区民の願いに水を差すものです。
 今年実施される予定の区民への意識調査で、区民が「治安に不安を感じる」かどうか、結果に注目です。

表1 日常生活での治安の状況

実施年不安を感じない不安を感じる
202164.3%34.9%
202351.9%47.1%

表2 24年 刑法犯認知件数

警察署件数増減
上野1,074▼94
下谷399▼1
浅草799△11
蔵前495△24
合計2,757▼60
註)△は増加、▼は減少。
カクサン