台東区は来年度、多文化共生推進プランを策定します。そのための基礎資料として区内在住の外国人、日本人を対象に意識調査を行いました。その結果は…。
調査は昨年9月10日から10月1日、18歳以上の外国人4000人、18歳以上の日本人2000人を住民基本台帳から無作為抽出し行われ、外国人975人、日本人914人から回答がありました。
第一の特徴は、外国人は日本人との交流意欲が高い一方、日本人は外国人との交流に消極的な傾向です。
「親しみ度合い」の設問への回答は、外国人は「親しみを感じる」(どちらかも含め)が52.5%なのに、日本人は19%に過ぎません。逆に「感じない」(同)は外国人が21.1%の一方、日本人は37.2%にも上っています。
第二の特徴は、日本人の調査で外国人が増えることへの心配や不安が増加していることです。
「(ゴミ出しなど)生活するルールを知らずトラブルになる」が84.7%にも上り、5年前の前回調査73.6%から10ポイント以上増加しています。「一か所に固まり集住すること」も41.7%から51.8%に増えています。新たに設定された「治安が悪化するおそれがある」との要因では、なんと66.7%が不安に感じる、と答えています。
ただ、実際に困った経験については、生活ルールでは40.8%と、不安に感じる割合の半分。逆に「特にない」が35.2%と、不安と実際の経験での乖離があることも明確になりました。
第三の特徴は、理解促進の可能性は十分あるということです。
理解を深める上で、外国人が日本人に求めるトップは「偏見や差別をなくしてほしい」56.4%、「日本人と同じように接してほしい」52.8%と抜きんでています。日本人は「生活ルールを守って」76.7%、「地域の一員としての意識を」58.4%と感じています。
地域の一員としての自覚を期待する日本人、一方で日本人と同じように接して、と願う外国人が地域社会で共生していく希望はあります。
この調査は、「日本人ファースト」が吹き荒れた昨年夏の参院選直後に行われました。問題は、「違法外国人対策」などと、ことさら外国人への偏見と差別を煽る政治です。違法行為には日本人も外国人もありません。難民認定の極端な少なさ、入管法の相次ぐ改悪、安い労働力の供給源としてばかりの受入れ…など、人権を尊重する政治への転換が必要ではないでしょうか。