5区民館「トレーニング室」問題 利用者実態明らかに 見直しを

 台東区は11月から7つの区民館にあるマシンを配備したトレーニング室を2館に削減します。これに伴う条例改正が第1回定例会で行われました。その後、廃止を知った利用者から方針の見直しを願い、第2回定例会に一千名を超す署名となって寄せられ、区議会は趣旨採択に。利用者の声にこたえる方向で、区と区議会は知恵を発揮すべきです。

11月から「軽運動コーナー」に転換される浅草橋区民館のトレーニング室

 区は2年ほど前から区民館全体の活用計画を検討。トレーニング室は、利用時間が限られ、マシンが老朽化しているため、利用者が少なく、もっと多くの区民に利用してもらうため、このスペースを、いつでもだれでも、夜まで使える「軽運動コーナー」にすることにしました。第1回定例会では、わが党も含む全会派・全議員がこの方針をすすめる条例改正に賛成しました。
 4月に入り、日本共産党・あきま洋区議に浅草橋の利用者家族から「母が利用し、健康維持にとても助かっている。何とか続けてもらえないか」と相談が入りました。あきま区議は「議会で賛成してしまったが、利用者のみなさんの声を直接聞きたい」と答えました。5月14日、25人の利用者またはその家族が集まりました。
 参加者から、利用している切実な要求、実態が相次ぎました(囲み「利用者の声から」を参照)。「突然貼り紙一枚でなくなることが知らされた」「利用者の声を聞かずに決めるのはおかしい」など、区のやり方への怒りが上がりました。同時に「区民の声や実態を知らない区議会など意味があるのか」と、区議会への厳しい声も寄せられました。
 既に第2回定例会に向け「5区民館トレーニング室の廃止見直しを求めることについての陳情」署名が始まっていました。審査する6月19日の区民文教委員会には1117人の賛同署名を付して同陳情が提出されました。
 委員会では、各委員からトレーニング室を「軽運動コーナー」転換することが貼り紙などで周知する一方的な説明への批判が出されました。日本共産党・鈴木のぼる区議は、実態をつかまずに条例改正に賛成してしまったことを反省、調査して利用者の声に寄り添って見直しを、と採択を主張。全委員合意で趣旨採択となりました。
 区は委員会で説明方法の問題を認め、廃止する5か所の区民館で2回ずつ計10回、平日午前の開催を求める利用者の声で1回、計11回の説明会を開いてきました。
 しかし説明会で出された疑問や区への要望に対し、納得できる回答や対応が現時点で示されていません。「説明会はマシンをなくす結論を押し付ける場」「トレーニングマシンのある区有施設が1.2㎞圏内にある、という議会説明は破たんした」など、逆に怒りが広がっています。
 区は「一度決まったこと」と木で鼻をくくった対応を改めるべきです。また、区議会は趣旨採択を議決した以上、利用者に寄り添い行動すべきです。

利用者(家族)の声から

■要介護1の夫は「さあ、ご一緒に」というような介護保険でのメニューが合わず、リハビリをやめてしまい認知力も低下していた。区民館のマシントレーニングに定期的に通い、元気になり認知力も向上した。今は介護保険を使わずにすんでいる。
■生活習慣病を克服したい、と13年間台東1丁目のトレーニング室を利用してきた。体重を10キロ落とすことで、高血圧を抑える薬が必要なくなった。
■心臓疾患、糖尿などで苦しんできたが、トレーニング室を利用するようになり、筋力がつき健康になっている実感を得ることができた。なくさないでほしい。
■歩くのがスムーズにできず、ころぶことがよくあったが、通うようになって、歩行が円滑になりころばなくなった。
★(5月14日・あきま区議聴取)

カクサン