台東区は10日、区議会子育て・若者支援特別委員会で、これまで設置検討してきた台東区立の児童相談所整備について「いったん白紙にもどす」と表明しました。
東京都が2027年度中に墨田区内に設置を予定する「新都児相」には、台東区専任の体制が採られ、日本堤子ども家庭支援センターに設置している都児相との連携拠点が「台東オフィス」となります。2029年度中に開設する(仮称)北上野2丁目福祉施設や、都児相と区子ども家庭センターの連携体制が強化される方針に伴うものです。
2016年の児童福祉法改正により、特別区(東京23区)においても独自に児童相談所を設置することが可能となりました。これを受け、2020年の世田谷区、江戸川区、荒川区による先行設置を皮切りに、現在までに10の区が児童相談所を開設しており、今後さらに2つの区で設置が予定されています。
一方、東京都も区との連携を強め、地域に身近な児童相談所として整備する動きがあり、大田区や江東区などでも進んでいます。
台東区は区立児相設置を視野に、台東区・中央区の都児相との連携拠点(サテライト型)を整備してきましたが、墨田区の要望で新設する都児相の管轄に台東区を加える、との方針に協力することを明らかにしていました。
今回の「いったん白紙」表明は、その流れの一区切りになります。区独自児相が困難な背景には、児童福祉司等の人材、狭く地価が高騰している区内での用地などの確保が困難なことがあります。
あきま洋区議は同委員会で、3年前の4歳児女児虐待死についての痛苦の教訓を活かすこと。特に都と区の意思の疎通や情報交流が密になされることを要望しました。新児相には一時保護所が整備されないだけに、要保護児童を支援する都区間の連携は今以上に強化すべきです。