安心して住み続けられる台東区に

 先日那須で見つかった焼死体が上野で手広く事業を展開していた方と分かり、区内に衝撃が走りました。
 同時に昨年実施された区民の意識調査で「防犯・生活安全対策」が区民の要望する施策の第2位(29.9%)となっていたことが思い起こされました。ちなみに第一位は「高齢者福祉」(32.9%)でした。
 区内の刑法犯認知件数を各警察署別にまとめたのが別表です。
 表にはありませんが、10年前の2014年が4373件であったことを考えると大幅に減少しています。関係者の皆さんの努力の賜物です。
 しかし、昨年は一昨年に比べ、全警察署が増加し、一年間の犯罪認知件数は2817件になっています。20年のコロナ禍の影響もあり、犯罪件数が減少傾向にあったものが3年連続して増加になりました。
 なかでも自転車盗は前年比で84件増の771件、人の動きが戻ってきたためではないかと云われています。
 さて、同じ意識調査によれば台東区からの転出を考えている区民の20.5%が「地域の生活環境が良くない」ことを理由に挙げています。「生活環境」には、色々な内容が考えられますが「防犯・生活安全」も当然含まれます。
 安心して住み続けられる台東区にするために、犯罪の社会的・経済的背景にも目を配り、その抑止に向けて区と警察署がそれぞれの役割を果たすことが一層求められていると云えるでしょう。

カクサン