「ふるさと納税」が区財政を圧迫 高額所得者4%で「流出」の25%

 民間サイトおよび返礼品を活用した寄付金「ふるさと納税」による区民税の「流出」が増え続け、2025年度は東京23区で1000億円を突破しました。台東区では22億円にものぼっています。入ってきた寄付額は、2024年度、都119億円、台東区4億円です。二重三重に税制民主主義から逸脱している制度の早急な改正が必要です。

 第一の歪みは、高額所得者ほど恩恵が大きいということです。
 日本共産党区議団の調査では、都区民税合計でみると、台東区での25年度「ふるさと納税」特例控除額(税額控除から基本分の2000円を除いた税額控除額)は、申告者数の4%程度の給与所得2000万円超の納税者が総額の25%を占めています。
 10億円超の給与所得者は区内に5人いますがうち4人が「ふるさと納税」を行い、1億6500円超の都区民税が「流出」しています。これは一人4100万円の特例控除を受けたことになり、500~700万円の給与所得者の特例控除額6万円の683倍(所得差は140~200倍)になります。高額「返礼品」の恩恵も合わせるとさらに高額所得者が恩恵を受けることになります。
 08年に創設された「ふるさと納税」は、15年に寄付上限額の引き上げや手続簡素化が行われたことで、寄付額が急増しました。とくに民間サイトを通じての「返礼品」合戦が過熱。高価な「返礼品」を用意した自治体に寄付が集中するという、もう一つの歪みが顕在化しました。
 区長会が8月に公表した「特別区の主張」は、全国1741自治体中1割に当たる170自治体が全国の受入れ総額の6割を占めている、としています。
 また、寄付額の相当部分が「返礼品」の費用で消えてしまう弊害も目立っています。「返礼品」の基準は寄付額の3割以内、経費は5割以内と定められていますが、送料や仲介サイトへの手数料には基準がありません。
 寄付金は最大限使われることを期待して行われるのが当然ですが、寄付の半分が経費で消える制度でいいはずがありません。
 郷里への応援、被災地支援など、地方自治体への寄付それ自体は積極的な意味を持っています。
 日本共産党は、その本来の趣旨を生かせるよう、自治体の「返礼品」競争の過熱防止や、富裕層優遇とならないように仕組みを見直すなどの改善をはかることを求めます。

カクサン