日本共産党 伊藤のぶ子区議が一般質問

東京都が16日発表した基準地価によると、商業地で最も値上がり率が高かったのが浅草一丁目でした。伊藤区議(写真)は16日、これらにより区内の賃貸住宅の家賃が値上がりしていることやインバウンドの増加を受け、住宅問題と多文化共生について区長に質問しました。しかし、区長が答弁に立つことはなく、所管の部長の答弁にとどまりました。問題の重要性を考えれば、無責任な対応と云わざるを得ません。
公的住宅・家賃助成
伊藤区議は、住宅問題について、台東区には区分所有マンションが約2000棟あり、毎年80棟3500戸の新規供給がされている、同時にタワーマンションを含む中高層マンション、ホテル・民泊などへの投機が活発に行われ、地代や家賃が跳ね上がっていると問題点を指摘。千代田区長がこの7月に、区内のマンション取引において、購入者が引き渡しから5年以内の転売禁止など、投機目的の取引を規制するよう不動産業界に要請していたことを挙げ、台東区も続くよう求めました。
答弁に立った都市づくり部長は、取引は個人の自由に関わると市場任せの姿勢を示しました。
続いて伊藤区議は、地価高騰が本年3月策定の台東区住宅マスタープランの基本理念である「誰もが誇りや憧れを抱き、安全安心で快適に自分らしく暮らせるまち」の障害になっているのではないか、と質しました。
都市づくり部長は、「住宅取得や家賃の負担感が増している」との認識を示しつつも、「国や都、他自治体の取組みなどを注視」し「効果や課題について研究」するとの答弁にとどまりました。
伊藤区議は、続いて高齢者、障害者、ひとり親などへの家賃助成及び住宅確保要配慮者にシルバーピアのような借上げ住宅の整備を求めましたが、都市づくり部長は「住宅の確保に困難を抱える区民…への支援が必要」としつつ「家賃助成やひとり親世帯等を対象とした住宅整備については、現時点では考えておりません」と消極的でした。
民泊、区民の声を聞け
伊藤区議は、住宅マスタープランでは「安全で快適な生活環境と観光の共存」を施策の柱としているが、インバウンド需要とともに区内に民泊やホテルが急増し、区民の住環境とのあつれきが激しくなっているとして、①現状の民泊事業に対する区民の意識アンケート調査 ②区民の生活環境を守り、トラブルを減らすため民泊条例の改正、を求めました。
台東保健所長は、区民からの騒音・ゴミへの苦情や不安の声の増加は認識しているとしつつ、アンケート調査については「必要性を検討」、民泊条例の改正も「現在…改正を行う予定はありません」と答弁、問題の緊急性に応えるものではありませんでした。
多文化共生社会の実現
7月に開かれた全国知事会は、排他主義、排外主義を否定し多文化共生社会を目指す青森宣言を採択しました。
しかし政府は逆で、外国人の受入れ制限のためのプロジェクトチームを設置し、在留外国人の管理強化、削減方針を進めています。看過できないのは、外国人の社会保険料の納付義務状況を在留審査に活用しようとしていることです。
伊藤区議は、台東区の国民健康保険加入世帯で外国人世帯の比率は22.8%ですが、医療保険給付に占める外国人の比率は6.3%、高額療養費では5.1%と大幅に低いことにふれ、「国保ただ乗り」など外国人差別や排外的な言説のほとんどがデマに基づいていると批判しました。その上で、多文化共生推進プランの次期計画策定に向けた区長の思いを示すよう求めました。
総務部長は、「日本人と外国人双方を対象とする助成事業の基準に差はありません」としつつ、現在意識調査を実施しており、引き続き「誰もが地域社会の一員として活躍できる多文化共生社会の実現」に向け取り組む、と答弁しました。