あらためて発信するには内容の乏しい区長発言

日本共産党区議団長 あきま 洋

 服部征夫台東区長は12日、第3回区議会定例会の冒頭、区長発言を行いました。しかし、今年生誕100年となる作家の故・池波正太郎氏の名誉区民への推戴以外、区民にあらためて発信するには乏しい内容でした。
 災害対策での「復興まちづくり方針」、子ども子育て支援での「こどもまんなか応援サポーター」など抽象的なスローガンが目立ちました。
 一方、具体的施策については貧弱でした。
 新型コロナウイルス感染症患者の入院病床確保は、東京都が今年度上半期まで措置していた予算を打ち切るため、区が一般財源等を充当して継続するものです。医療機関への光熱費高騰対策支援も、これまで都が行ってきた支援が極めて貧弱で9月末で打ち切られるため、区が国の交付金を使って実施します。
 補正予算では公衆浴場(銭湯)の光熱費高騰対策が計上されましたが、これも都の支援撤退分を補填する措置です。
 これら区の対応は当然のことです。小池百合子都政がいかに都民に冷たいかが浮き彫りになりました。来年の都知事選の争点に押し上げる必要があります。
 また、特別支援学校通学児童・生徒への給食費支援は、本年1月からの区立小中学校等の給食食材費支援とともに実施できたはずです。
 今回の区長発言は、物価高騰で苦しむ区民のくらし、インボイス導入で不安いっぱいの区内事業者に、希望を与えるものではありませんでした。

カクサン