戸建て改修、ひとり親家庭… 住み続けられる住宅政策を

共産党・鈴木のぼる区議が一般質問

 日本共産党の鈴木のぼる区議は1日、第4回定例会の一般質問に立ち、戸建て住宅の改修やひとり親家庭の住宅支援など、住み続けられる台東区への政策展開を、と区長の姿勢をただしました(写真)。

 子どもたちの代に戸建て住宅を引き継ぎたいが、費用の面からリフォームを断念する区民をどう支援していくか。鈴木区議は、住宅の継承移行に関する調査を行うべきだ、と求めました。
 都市づくり部長は、現在住宅マスタープラン策定に向けて居住実態や住まいニーズを把握する基礎調査を行っている。その中で継承の移行も確認していく、と答えました。
 戸建て住宅を継承するには耐震化、不燃化、エコ化が必要です。しかし、区には耐震化とエコ化への助成金はありますが限定的です。不燃化には助成制度がありません。
 鈴木区議は複数の住宅改修助成制度を同時に利用する場合の補助金の増額、防火性向上に資する改修工事への支援制度を求めましたが、「併用時の増額、防火改修助成とも現在考えていない」と退けられました。
 高齢者のみの戸建て住宅を狙って不動産デベロッパーがうごめいています。区は、空き家対策について「予備軍」を減らすことが重要、としています。どうしたら次世代等に財産を引き継げるのか、今こそ真剣に考えるべきです。
 鈴木区議は、家賃の値上げに応じられず都外に引っ越したひとり親世帯で、子どもが転校先でなじめない例を挙げ、住宅支援策を求めました。共産党区議団にはここにきて、あきま・伊藤両区議にも立て続けにひとり親家庭からの住宅相談が飛び込んできています。
 家賃補助や借上げ住宅などの支援策を求める鈴木区議に対し、理事者はひとり親家庭が経済的理由によりニーズに応じた住まいの確保が難しい傾向にあることは認識している、としながら新たな支援策については予定していない、と冷たい答弁でした。公営住宅の貧困、わずかな経済的支援では、ひとり親が区内に住み続けることはできません。

子どもの声を区政に

 鈴木区議は、子ども家庭庁の発足・「こども基本法」の施行で、子どもの意見表明権と意見の尊重が掲げられている。区ではこの間、校則や給食メニューへの児童生徒の声が反映され始めているが、区政全般に子どもの意見を反映できるようとりくむべきではないか、と質問しました。
 服部区長は、「次世代育成ニーズ調査や北上野二丁目福祉施設の計画策定でのアンケート、中学生や20歳との区長と語る会の開催などを行っている。国のガイドラインを踏まえすすめていく」と答弁。 子どもの人権をめぐる危機をリアルにとらえ緊急に打開していく緊迫感は感じられませんでした。

カクサン