給食費の無償化、全教室に空気清浄機、こどもクリニック運営改善を
日本共産党 鈴木のぼる区議が決算総括質問

 10月20日に行われた日本共産党区議団の決算特別委員会での総括質問を先週に続き掲載します。今回は鈴木のぼる区議の質問です。

学校給食費無償化 年4億円で可能

 今定例会では、共産党区議団も賛成して、学校給食に使う主食の米の購入を区が支援する補正予算が成立しました。
 鈴木区議は、多くの自治体が給食費負担の軽減・無償化に動き始めていることを指摘し、主食を含む学校給食費の全額無償化に舵を切るべきだ、と教育長に求めました。
 教育長は、法令に基づき給食費は保護者負担にしている。支払いが困難な場合は就学援助制度がある、と従来の答弁を繰り返し、「今後の物価高騰の同行などを十分に注視し適切に対応していく」と答えました。
 決算特別委員会の質疑で、台東区では年間4億円(就学援助制度利用を除く)あれば学校給食費の無償化を実現できることが明らかになっています。学校給食の完全無償化は憲法が定める「義務教育の無償化」に近づく最重要課題です。葛飾区に続き台東区も踏み出しましょう。

コロナから子どもの命を守るために

 鈴木区議は、新型コロナウイルス感染症から子どもの命をまもるテーマを取り上げ、まず台東区準夜間・休日こどもクリニックでの検査実施を求めました。
 区長は、応急処置を目的とする事業であること、検査場所や動線の確保が難しいことを理由に「実施は困難」としましたが、「関係機関と協議する」と答えました。
 これまで夜や休日に子どもが発熱し、準夜間・休日クリニックを利用した保護者からの声を区長はしっかり受け止め、インフルエンザとの同時流行前に対応可能な体制を整えるべきです。

区の予算で空気清浄機を全教室に

 鈴木区議は、集中質疑の場で、コロナ対策として有効な空気清浄機、CO2測定器の購入が学校裁量の予算であることを明らかにしました。そこで「区立学校・園の全教室に区の予算で一括購入し設置すべきだ」と教育長に迫りました。
 教育長は、「各学校・園の実情を踏まえて配置することが適切」と、引き続き学校会計での購入という考えを改めませんでした。
 しかし、文科省は10月19日、気温低下で窓開け等が困難な季節を迎え、換気のためHEPAフィルタ付空気清浄機等の導入が重要、交付金対象であり活用を呼び掛ける通知を出しています。早急な対応が求められます。

区の会計年度任用職員の処遇改善を

 鈴木区議は続いて、一昨年から導入された区の会計年度任用職員(一年契約の非常勤職員)の処遇改善について、勤務経験を生かした雇用を確保するために任用の上限を撤廃すべきだ。また報酬に経験や能力に応じた加算を、と求めました。
 区長は「任期は国の通知に基づき4回の更新上限を設けているが再度の任用を妨げていない。採用選考の受験の際にはこれまで培った能力や経験を十分に発揮していただき、再び本区の職員としての活躍を期待」と答弁。経験給加算については各区の動向を注視する、としました。
 会計年度任用職員の大半が、保育士、保健師、特別支援教育支援員、図書館司書など、区民生活を直接支え、継続性が求められる仕事を担っています。その重要な役割を評価するなら、継続して安心して働く環境を整えるべきです。

カクサン