新たな台東区議会がスタート

共産党、2人副区長に同意せず

 台東区議会臨時会が16日に開かれ、区議会の新体制がスタートしました(区議会の会派構成は下記の通り)。服部区長は「区政はコロナ後の大きな転換点に立っている」と就任あいさつ。「区政推進の体制を強化する」ため2人の副区長を置くことについて区議会の同意を求め区議会はこれを了承しました。日本共産党区議団は議会運営委員会で「2人の副区長体制には同意できない」と表明し、本会議では退席しました。

 日本共産党あきま洋区議は、反対の理由を次のとおり主張しました。
 条例が「副区長の定数は2人」と定めたのは前年1人と定めた条例を、国交省からの副区長招聘のために改正したもの。このとき「2人は上限」と確認し、その後13年間1人だった。副区長は1人あたり給与・退職金等4年間で約1億円の財政負担を伴う。コロナや物価高騰で苦しむ区民をよそに国保料や介護保険料を引き上げてきた区長が、副区長を増やすために多額の財政を投入することを区民は賛同しない、と。
 区長はその後開かれた本会議で、増やす副区長は特命担当であることを表明しましたが、特命の中身には全く触れませんでした。特命は後からつけた根拠としか思えません。
 先の区議選では自民党と公明党が32議席中16議席と半数を占めました。自公は議会新体制で議長、副議長、監査委員を独占しました。しかし、選挙での自公の得票率は38%に過ぎません。服部区長の得票率は52%です。台東区政が自公与党の数の力で区民の声から離れた方向に向かうことは許せません。
 日本共産党以外で副区長を増やすことについて意見を表明したのは、新会派・台東にじいろの会(立憲・れいわ)だけ。中嶋恵幹事長は「2人副区長は認めるが高い報酬についての見直しを」と主張しました。選挙期間中「身を切る改革」を主張し当選した区議会議員・会派もだんまりでは公約違反ではないでしょうか。

区議会の新体制

(敬称略)
▽議長=高森喜美子(自民)▽副議長=小坂義久(公明)▽監査委員(議会選出)=拝野健(自民)
☆常任委員会▽企画総務委員長=太田雅久副委員長=早川太郎(以下◎委員長、〇副委員長)▽区民文教◎青鹿公男〇松村智成▽保健福祉◎石川義弘〇青柳雅之▽産業建設◎冨永龍司〇田中宏篤
☆特別委員会▽子育て・若者支援◎中嶋恵〇本目さよ▽環境・安全安心◎岡田勇一郎〇鈴木昇▽文化・観光◎中澤史夫〇秋間洋▽交通対策・地区整備◎中村謙治郎〇寺田晃

共産党区議の所属委員会は以下のとおり
▼あきま洋…企画総務委員会、子育て・若者支援特別委員会
▼伊藤のぶ子…保健福祉委員会、交通・地区整備特別委員会
▼鈴木のぼる…区民文教委員会、環境・安全安心特別委員会、交通・地区整備特別委員会

会派とその構成議員(〇印は、団長・幹事長)

(敬称略)
台東区議会自民党(11名)
〇石塚 猛、石川 義弘、望月 元美、岡田 勇一郎、太田 雅久、高森 喜美子、松村 智成、田中 宏篤、拝野 健、大浦 美鈴、石原 喬子

台東区議会公明党(5名)
〇松尾 伸子、寺田 晃、中澤 史夫、小坂 義久、弓矢 潤

つなぐプロジェクト 無所属・都民ファースト・国民民主(5名)
〇本目 さよ、青鹿 公男、中村 謙治郎、早川 太郎、大貫 はなこ

維新・無所属の会たいとう(3名)
〇冨永 龍司、木村 佐知子、高橋 えりか

台東にじいろの会(立憲・れいわ)(3名)
〇中嶋 恵、風澤 純子、青柳 雅之

日本共産党台東区議団(3名)
〇秋間 洋、鈴木 昇、伊藤 延子

都民ファーストの会(1名)
〇村上 浩一郎

参政党(1名)
〇吉岡 誠司

カクサン